りんごごりららっきょう

思っていること、昔の思い出

ミルク

私が中学2年の時、初めて犬を飼ってもらった。雑種をもらって子犬から育てた。シェパードの血が入ってるその犬は🐕茶色で口周りが黒かった。

私はミルクと名付けた。アンパンマンのところがチーズだったから。

そんな感じだった。

ばあちゃんは、すごーくほんとは嫌だったんだと思う。

「犬畜生」と呼んだ時、すんごい喧嘩した。

幼いミルクが庭で箒をかけてるばあちゃんの邪魔をすると箒で叩いてる姿も見た。

ミルクは、鳴かないおとなしいいい子だった。去勢手術をしたら食欲がすごい子になった。

その頃、ばあちゃんは少しずつボケてきていて餌をあげたのを忘れてしまい日に何度も餌をやってしまった。

怒っても煙に巻かれる感じ。餌の管理が調整できずお手上げだった。

食欲旺盛のミルクも残すほどだった。

ミルクもため息うちながら付き合いで食べてる感じだった。

見事太ったミルクは今だったら虐待では?と叩かれるほどだった。

トドみたいだった。

その頃は、私は家を出ていたので、散歩はばあちゃんの日課になってた。

80歳過ぎたばあちゃんと太ったミルクの散歩は穏やかだった。

お互いそんなに歩きたくないからちょうど良かったんだと思う。

久しぶり帰ってミルクの散歩をした時、河川敷でリードを放した。

こうすると若かった頃のミルクは河川敷の草むらを風を切ったようにかっこよく走っていた。喜んでいた。怒る人影もないほどの田舎だからできたんだと今は思う。

太って久しぶりの私との散歩のミルクは目を離したすきに居なくなった。

焦って一生懸命呼ぶのにいない。

家の方向を見るとゆっくり先に家に帰ってるミルクの大きなお尻があった。

 

ミルクの訃報を母から電話で聞いたのは、夜勤明けのベットの中だった。

 

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家に帰った時、あまり仲良くなかったばあちゃんとお母さんは、二人でミルクの死を報告してくれた。

ばあちゃんは、親戚のおじさんが死んだことよりも悲しいと言っていた。

みんなに愛されたミルクだった。父と母の二人きりになった今、ペットを飼うことを勧めた。でも、ミルクほどの可愛い犬はもういないからうちは、これでおしまいと言っていた。