オトーサンという男
以前、記載したことがありますが、私、この益田エリさんの本がズキューンと心にしみています。
特に熱い感動はありません。淡々と日常のことが書かれています。
でも、お疲れの時に、本を読むほどの体力はない。でも、目は文字を追いたい!って時におすすめです。
なんだか、共感を起こすんです。あー!!!こういうことあるなって。だからすごく益田さんを近くに感じて興味が沸くんです。
無職になって、図書館で本を探しに行ったとき、もれなく益田さんも借りました。
益田さんの本も少しずつ借りよう!!!
この本、益田さん自身のオトウサンについて記載されているもの。
益田さんは私のだいたい10歳年上で、オトウサンも私のお父さんのだいたい10歳上。
オトウサンの様子が淡々と記載しており、自分の父親をじんわり思い出す作品でした。
短気なところ、自分をわかってほしいところなどなど。
私の父は仕事柄海外に行っている事が多く、年に2回ほどまとまった休みをもらって家にいる人でした。
日常に父親がいない生活が当たり前になっていたためたまに帰ってきて家でビールを飲んでいる父親にはなかなか慣れず、慣れたころに仕事にいくような幼少期でした。
小さいころは大好きだったけど思春期になると派手な喧嘩を何度もしました。
父親が勉強をみてやると言われるともう、ほんとにつらかったです。
算数がすごく苦手だった私が、解けない問題を前に長時間考え込んでいると
短気な父はこたつの中で足で私の足を蹴るんです。
どんどん父親がイライラしているのが手に取るようにわかり、もう問題は解けないし、父親の説明もわからないし焦りながら勉強していました。
あの時間、ほんと地獄だったと
最近、丸くなった父親に伝えたら苦笑いしていました。
器用な人で、図太くて短いグローブのような手でたくさん手作りものを作ってくれました。
竹馬、竹とんぼ、大きいものだとテラス、、、、
今でも覚えているのは石鹸の箱でウルトラマンの仮面を作ってくれました。
すごく絵が上手でウルトラマンも上手で。
うちの父はこんなものも作れるんだと自慢でした。
それを被ると石鹸のにおいがしたのを思い出します
それを被ると石鹸のにおい
根っからの九州男児なので母の苦労は計り知れません。
何度も母親の口から「離婚」という文字が出ていました。
いつか、この家は出ていくのだろうなって思っていました。
定年退職前に、母親は「ずっとは暮らせないかもしれない。」と言っていました。
現在、定年退職から10年以上経ちましたが、2人っきりの家族になり仲良く老後を過ごしているようです。
ちなみにこの本、おかあさんバージョンもあるみたいだから読もう!!