りんごごりららっきょう

思っていること、昔の思い出

父が亡くなりました③

帰省する当日の朝をよく覚えている。

朝早い飛行機だったので、かなり早い時間に起きて準備した。

夜もあんまり眠れなかった。

 

 

外はまだ真っ暗な中、荷物の整理をしていると、

うちのわんちゃんが、私のそばをうろうろしていた。

頭をさすりながら

今度いつここに帰ってくるんだろう。

ここでの日常はいつから始まるんだろう。

ここに今度帰った時は、父が死んだ後かもしれない。

悶々と1人で考えながら荷物の整理をしていた。

 

荷物をリュックに入れて、最寄り駅まで歩いて行った。

家族は2人とも寝ていて

送り出しはなかった。

真っ暗だった。

 

ああ言う時って涙なんて出ない。

淡々と進めていく。

頭はかなり状況的に厳しいことを

クリアにわかっているのに。

 

地元の空港でPCR検査を受ける。

早くても明日メールで結果が出るとのこと。

10時過ぎに実家に着いた。

実家は変わらず庭には父の車と母の車があり

外から

茶の間に母が座っているのが見えた。

また痩せたな

そう思った。

大変だったね

そう声をかける。

病院にはいついくの?

先生が4日に来れますかって言ってたから来れるって言ったよ。

明日行こう。今日は祝日だから面会ダメなのかな?

今日は調子がいいから

パチンコ行かない?

えっ?大丈夫なの?

コロナだよ?

県外者の私を拒否るのに

パチンコオッケー?

もうさ、心配したってしょうがないんだよ。

病院から連絡ないってことは落ち着いてるんだよ。

 

 

今後、

母とパチンコの関係もここでお知らせできたらいいかなと思っているが

 

母はパチンコに逃げるところがある。

 

今一番辛い状況は、母だ。

その日、私は母とパチンコに付き合った。

パチンコ台に向き合いながら

ひょっとして、予定通り息子のところにに帰れるかもしれないな

と思ったりしたのだ。

 

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