3番目の花子さん
私が小学生の頃
3番目の花子さんがブームだった。
私が小学生の2年生の時、校舎と校舎の間にトイレがあり私のクラスはトイレの目の前だった。
すっとん便所だった。
汲み取り式の。
きったない。
そして、ほんとに汚かった。
くさかった。
落ちたら死んじゃう。
いろんな意味で。
開かないトイレが何個もあった。
行きたくなかった。
いまでも、あのトイレは夢に出る。
怖かった。
そして、そのトイレは右からも左からも3番目のトイレが開かず、使えなくなっていた。
なん個、トイレあったか覚えていないが、花子さんがいるかもしれないと思うと隣のトイレも使いたくない。
だから、実質使えるトイレが少なく悩みのタネだった。
そのトイレは夏休みの期間から水洗トイレにリフォームされはじめたから実質4ヶ月くらいのお付き合いだったはずなのに今の私の夢に出てくるほど強烈な印象を残している。一生のお付き合いだ。
ある時
登校して授業が始まるまでの朝の時間に
そこのトイレの入り口に沢山の児童が集まっていた。
私は、なんだろう?と近づかず教室からその光景を見ていた。
トイレの前の児童が声を揃えて言う。
さんばんめーのはーなこさーん!
何度も言っていた記憶がある。
しばらくするとほんとに低〜いこの世のものとは思えない声で
はーい
と返事が聞こえた。
キャー!
とトイレの前の子供たちが散り散りに叫んだ。逃げた。
もう怖くて怖くて。リフォームが始まるまで一学期は怯えて過ごしていた。
トイレが見える窓側の席になってしまうと教室に居てもトイレが視界に入るのがいやたった。
空かないトイレの窓が怖い。花子さんがあそこからこっちをのぞいているのではないか。。。
怖くて授業なんか集中できない。
対策として
給食に使うお盆を窓側の棚に積んで干していたのだが
そのお盆を自分の席の近くに移動させ出来るだけ視界に入らないようにしていたのも思い出す。
あの声は何だったんだろう。
大人になっても不思議。
夢だったんじゃないだろうか?
そう思うほど声を、しっかり覚えているのだ。
母に最近になりその時と話をしてみた。
母は、
あんたがそうやって言ってたの覚えてるよ。
怯えとったよね。
と言った。
夢じゃなかったようだ。
あの記憶不思議。