りんごごりららっきょう

思っていること、昔の思い出

抗がん剤と環境破壊

私は、抗がん剤の専門の資格をもっていて、

抗がん剤を、受けて副作用で苦しんでいる人や、始めようとしている人のケアを中心に仕事してきました。

 

胃がんや大腸ガンなどの臓器の癌は見つかったときに手術ができるかできないかで治療法が変わります。

手術できるということは、完治できるかもしれないということ。

できないということは、もう治らないだろうことがほとんどです。

治らない人の抗がん剤治療は、少しでも生きる期間を増やすようにする

延命目的の治療になります。

 

最近、日本の医療機関では、抗がん剤を扱う医療者を抗がん剤から守る取り組みをされ始めました。

やっとです。

 

私は、医療者に抗がん剤から身を守ることを指導したり、抗がん剤の扱いを一緒に考えたりしていました。

 

抗がん剤を取り扱うには手袋をする。

手袋はすぐに捨てる。

抗がん剤を調製するときは、専用のお部屋でする。

などなど。

 

抗がん剤を受けた人は薬の種類にもよりますが、2日間ほど体に残ります。

2日間すると体から抜けます。

おしっこで出て行くのがほとんどです。

おしっこするときは、男の人は立ってすると床に溢れて、その溢れたものを体に吸収する恐れが出てきます。

だから、体に悪いから座ってするようにと指導していました。

抗がん剤を調製する部屋は、陰圧になるようになっていて、簡単に言うと、外に汚れた空気を出していました。

 

それが当たり前でした。

 

今、仕事から離れてハッと考えたのですが、

地球を汚してるんですよね。

外に出た空気は?

まあ、フィルターを通して排気してるとは言うんですが

トイレに流した抗がん剤の含まれたおしっこは?

 

抗がん剤治療でどれくらい延命できるのか?

それは、様々です。

しかし、最近の開発によりどんどん延命期間が伸びてます。

でも、医療者は3ヶ月伸びたら御の字だと思っていて、よく効いたと評価することがほとんどです。

私たちが少しでも生きるためにかなりの環境破壊をしているわけです。

 

抗がん剤を否定しているわけではありません。

すごく良い結果を生むこともあるということを目の当たりにしているから。

わかります。

 

 

私は、どうすべきだということを言ってるのではなく。

少しそういう地球への影響も考える視点が必要だよなと、

現場からいったん離れて考えています。

 

f:id:isogaba:20190916195353j:image