りんごごりららっきょう

思っていること、昔の思い出

どこまでが親切心なのか。

私は以前、医療者として働いていた。

がん医療について、勉強していた。

 

たまに、そのことを知っている人から相談を受ける。

身内や友人ががんになった。

と相談を受ける。

もう、何年も連絡を取っていなった友人から急に電話があり聞くとそんな内容だったみたいなことが。

 

もちろん親身になる。

心配もする。

胸も苦しくなる。

 

だが、急に友人としてではなく、医療者としてのコメントを求められる。

この治療勧められたけどどう思う?

再発率どれくらいだと思う?

保険適応ではないこの検査や、治療どう思う?

 

そこで。なんだか。汚い私が顔を出す。

なんだ、

私に、人として頼ってくれたわけではないんだ。

 

すっと冷静になる。

 

私はここで自分の意見は言わないようにしている。

その人と医療者の信頼関係みたいなのがこじれる原因になりたくないからだ。

だから、そんな専門的な質問が来た時は、

主治医はなんと言ってるのか。

その人はどう思ってるのか?

と話を聞くだけだ。

たまに、

予後ってどうなる?

なんて聞かれるけど、

それって、いくらデータ的なことがあっても、私が意見を言うのは言葉の暴力以外何者でもない。

 

弁護士さんが、いつもは相談料を取っているのに、飲み会の席で専門的な相談を受けること。

お医者さんが、美容院で髪を切ってもらってるのに、逆に健康相談を受けること。

 

私よりも大変な人はいっぱいいるし、そんなのあるあるだから深くは考えないようにしてるんだけど。

 

そんな時に、なんだか、冷めてしまう私がいて、がっかりするって話でした。

 

藁をも掴む思いで、久々に電話してきた人に、藁でも私に意見を聞こうとしてくれた人に、

すご〜く冷めてしまう私がいる。

 

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